H28.6.29





■快調なホッカイドウ競馬 −北海優駿デーに競馬場を訪れて−

ホッカイドウ競馬が今年も好調だ。
 6月9日現在、開催日数16日間で、総発売額は43億6176万円、1日あたり2
億7261万円を記録。これは計画対比で113.7%、前年対比では122.8%の増加であり、まずは快調な滑り出しと言っていい。 
 5月31日に、門別競馬場に出向いてみた。この日のメインレースは、北海優駿(ダービー)。三冠レースの初戦・北斗盃を快勝したスティールキングが2冠目を狙って出走し、断然の人気を集めている。あまり話題になっていないのは残念だが、今年の目玉企画として、三冠(北斗盃、北海優駿、王冠賞)を達成した競走馬の馬主には、ボーナス賞金として2000万円(2冠でも250万円)が贈呈される。北海優駿の1着賞金は500万円なので、その比較からも大きな金額であり、当然陣営は勝ちを狙いに来るだろう。私は、陣営の意気込みを信じ、スティールキングの単勝馬券を少々買ってレースを見物することとした。
 門別競馬場は、毎年マイナーチェンジを行い、年度が替わるたびに競馬場が変化する「生きている競馬場」だ。今年は、内回りコースにナイター照明を整備し、日中のみ実施されていた1500mと1600m戦がナイターで実施可能になった。また映像のHD(High Definition=高精細)化によって、臨場感あふれる高画質の映像が放映されるようにもなった。
 内回りコースは直線も218m(外回りは330m)と短く、3コーナー入口あたりから仕掛けるジョッキーもおり、レースの流れが外回りコースとはだいぶ異なる。バラエティに富んだコース形態は面白さを倍増させる。
 入口ではテント屋台が出店し、牛タンフランクやチキンステーキなどを販売しており、小腹の空いていた私も少々いただいた。バケツ風のコンロで焼く日高ジンギスカンや、地元の名店いずみ食堂のそば、小径カフェのドライカレーなど、人気のグルメもあって、馬券検討の合間に買い求めるお客さんも多い。臨場感あふれる迫力あるレースが楽しめるだけではなく、地元のグルメも味わえるのが、生の競馬観戦の良いところだろう。
 小さな町の小さな競馬場(あくまで観客席のことで、1周1600mの外回りコースは地方競馬最大級)なので、顔見知りの方々も多く、生産者の方が出走馬を家族で応援したり、グループでジンギスカンを楽しみながらレースを楽しんだり、アットホームな雰囲気に包まれているのが、この競馬場の最大の特徴かもしれない。
 残念ながらこの日は風雨が強く、快適なナイター競馬観戦とは言い難かったが、最終12レース、午後8時40分に、メインの北海優駿がスタートした。好位につけたスティールキングの鞍上桑村ジョッキーが直線入口で手綱をしごくと、スッと先頭に立ち、2着争いを尻目にそのまま1着でゴールイン。ファンから一段と大きい歓声が沸きあがっていた。スティールキングはこれで2冠達成。スタリオンシリーズ副賞のエイシンフラッシュの種付権利も馬主様は獲得した。まずは2冠獲得でボーナス賞金250万円を確定させたが、より大きな果実を求めて、当然最終戦の王冠賞に照準を合わせることだろう。
 ホッカイドウ競馬の売上の約85%は、ネットや他主催者の競馬場での発売額が占めているが、やはり競馬は生観戦が一番と強く感じた北海優駿デーだった。皆様もぜひ門別競馬場にお越しください。

遠藤 幹

※このコラムは、(社)日本競走馬協会の会報に掲載されている「日高便り」を、協会の許可を得て掲載したものです。