H14.10.1





■アフリート産駒成績の検証

〔最近のアフリート産駒の活躍〕
ここ最近のアフリート産駒の活躍には目を見張るべきものがある。
例えば、牡馬の代表格スターリングローズはG3プロキオンステークス、G3シリウスステークスと重賞を2連勝し、また牝馬では、プリエミネンスが今年に入ってG3マリーンカップ、G3マーキュリーカップ、G3エルムステークスと重賞を3勝している。さらに、2歳馬についても、ワンダーボーイが、新馬、クローバー賞と2連勝し、G3札幌2歳ステークスで3着に入るという活躍を見せている。

〔アフリート産駒の中央競馬での勝鞍数〕
アフリート産駒の中央競馬(交流重賞を含む)での勝鞍数は、6月8勝、7月9勝、8月11勝、そして9月は14勝と、ここにきて益々勝鞍を増やしているのである。
このような産駒の活躍によって、現在アフリートは、総合リーディングサイアーランキングの第4位(9月26日時点)となっている。ただし、上位3頭の種牡馬のうち、1位のサンデーサイレンスと3位のトニービンは既に死亡しているので、事実上、アフリートは日本第2位の種牡馬と言えるだろう。また、ダートに限れば、2000年、2001年に引き続き、今年も、サンデーサイレンスやフォーティナイナーを退けて第1位に輝いており、その産駒のダート戦での圧倒的な強さが立証されているのである。

〔ダート戦での強さ〕
ここでアフリート産駒のダート戦での強さについて触れてみると、今年のこれまでの全勝鞍76勝のうちダートでの勝鞍は62勝、一方芝では14勝と、およそ8割がダート戦での勝鞍という一目瞭然の結果である。距離については、短距離から2000mまでが守備範囲で、2000mを超えてもこなせないわけではないが、得意な距離はやはり2000m以下である。ダート戦のなかでも、特に時計の速い馬場を得意としており、馬場状態が悪化し時計が速くなると圧倒的な強さを発揮するようで、2001年までのダート不良馬場での3着までの入着率は43.4%にも上る。
 このようにダート戦を得意とするアフリート産駒ではあるが、芝がダメというわけではなく、G1桜花賞を制したプリモディーネやG24歳牝馬特別勝ちのゴールデンジャック、最近では、昨年G2CBC賞を制し今年のG1高松宮記念で4着に入ったリキアイタイカン、芝で4勝を挙げておりG3関屋記念でも3着のビッグフリート、先にも述べた期待の2歳馬ワンダーボーイなど、芝に適性がある馬も少なくはない。
 
〔出走率、勝ち上がり率の高さ〕
さらに、アフリート産駒の特徴として、その出走率、勝ち上がり率の高さが挙げられる。例えば、1996年生まれの世代(現6歳)の場合、血統登録頭数86頭のうち67頭が中央競馬で出走し(出走率77.9%)、そのうち44頭が勝馬(勝ち上がり率65.7%)となったのである。これは大変素晴らしい数字で、つまり、出走した産駒のうち6割超が中央競馬において少なくとも1勝したことになるのである。同じ世代のサンデーサイレンス産駒が、血統登録頭数125頭、出走頭数112頭(出走率89.6%)、勝馬頭数67頭(勝ち上がり率59.8%)であったことを考えても、それに匹敵する優れた成績であると言えるだろう。その後も、1997年世代(現5歳)は、血統登録頭数107頭、出走頭数89頭(出走率83.2%)、勝馬頭数51頭(勝ち上がり率57.3%)、1998年世代(現4歳)は、106頭、84頭(79.2%)、49頭(58.3%)と、同じような成績を維持し続けているのである。
 
〔まとめ〕
アフリートは、大物を次々に輩出するタイプではないが、堅実で息の長い活躍をする産駒を送り出しており、未勝利馬が少なく、クラスが上がり頭打ちに見えても、次第にクラス慣れした頃にもう1つ2つ勝鞍を稼げるので、馬産地でも馬主孝行な種牡馬として、大変評価が高い種牡馬である。また、近年ダート戦の競走体系が整備され交流競走も増えたことにより、ダート馬の活躍の場が広がったことは、アフリートの成功の大きな要因であるだろう。今後も、この秋に控えているダート戦線の大一番、ジャパンカップダートやJBC競走における、スターリングローズやプリエミネンスなどのアフリート産駒の活躍に注目してもらいたい。

池田 厚樹